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神戸山手短期大学
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学外講師特別講義<第3回−田中まこ氏(神戸フィルムオフィス代表)>

「映像の力〜まちのイメージアップ作戦〜」

「魅力調査」(マリンポートツーリズム)部門
11月15日(木)、「観光産業事情」(担当:村上教授)の時間に、神戸フィルムオフィス代表の田中まこ氏を講師としてお招きし、「映像の力〜まちのイメージアップ作戦〜」と題する特別講義をしていただきました。村上教授の紹介によると、氏は国土交通省の観光カリスマにも選ばれ、神戸の観光振興に大きな貢献をされているとのことです。さて、フィルムと観光とがどう結びつくのか、田中氏の講義を紹介します。

■ 講義概略

【経歴について】
田中まこ氏は、東京を中心にテレビ・ラジオ番組製作や通訳などで活躍されていましたが、神戸の震災復興事業の一環として、2000年に神戸市のフィルムコミッションである「神戸フィルムオフィス」を設立し、現在まで代表をつとめておられます。元々は関西出身で、現在は神戸市に在住。また英語が堪能で、映像の仕事にも通じているという経験と能力とネットワークを存分に活かして活動を展開されています。

【フィルムコミッション(FC)について】
FCとは、自治体が設置する、映像製作を支援する非営利組織です。映画、テレビドラマ、CMなどのロケーションを誘致し、撮影をスムーズに進める支援をします。その目的は、地元の知名度をあげ、観光振興と地元の経済活性化を図ることです。

PowerPointを用いて講義をする田中氏

【フィルムコミッション(FC)の提供するサービスと経済効果】
FCの提供するサービスとして、@撮影ポイントの紹介、A撮影許可手続きの簡便化、Bロケハン候補地の案内・見学、C映像製作に必要な業者や宿泊施設などの紹介・斡旋、D市民エキストラの紹介などがあります。また、FCは地元側と映像制作者側の両方に様々なメリットをもたらしますが、特にその高い経済効果が注目されています。

【フィルムツーリズム】
最近、観光業界で注目されているのが、「フィルムツーリズム」です。話題の映画やドラマのロケ地に観光客が押し寄せる現象がよく見られるようになり、ロケ地が観光資源として見直されるようになったのです。邦画『世界の中心で愛をさけぶ』がヒットした時には、ついに高松市に記念館が作られ、映画『男たちの大和』では新設された大和ミュージアムに100万人もの人が押しかけました。

【神戸フィルムオフィスの設立】
当オフィス設立に際しての田中氏の個人的な動機は、震災直後に神戸を訪ねたことと、神戸がロケ地に向いていると気づいたことにありました。神戸は、海、山、川、温泉、吊り橋と何でもそろったロケ地の宝庫であるうえ、市街地にガードレールがないこと、歩道が広いこと、建造物の天井が高いことなどロケ撮影に向いている条件がたくさん揃っていると指摘されました。また、神戸は1896年に日本で初めて映画が公開された、日本の映画発祥の地だということも設立の大きな理由の一つです。

田中氏と村上教授 質疑応答の様子

【実際の活動の紹介】
2002年公開の邦画『GO』では、どの都市でも撮影許可が下りなかった地下鉄線路内での撮影を、田中氏が日本で初めて神戸市営地下鉄で実現させました。また同様の撮影を、2005年公開の邦画『交渉人 真下正義』でも成功させます。教室のスクリーンに、その地下鉄でのパニックシーンのリアル撮影の様子が映し出され、多くの地下鉄関係者が協力している様子を目にすることができました。さらに、神戸ロケの他のいくつかの映画の一部も紹介され、スクリーンを通してみる神戸の美しさに学生たちの目は釘づけになっていました。
神戸の宣伝活動として、ロケ地マップの配布、神戸での記者会見の開催、パネル展、ロケのホームページ作成など、情報発信にも力を入れています。これまでに、神戸フィルムオフィスは、1200本以上の映像製作に携わり、それをもとに神戸のPR活動と情報発信に努め、神戸の集客観光の振興に大いに貢献しています。


講義後の質疑応答の時間では、氏が華やかな映像製作の陰で、いかに地道な努力と苦労とを積み重ねていらっしゃるかなど、貴重な体験談をお聞きすることができました。学生たちは、神戸の魅力を再発見するとともに、「映像の力」によって地元復興をするという田中氏の画期的な取り組みに、たいへん感銘を受けた様子でした。