地域・大学インタラクション型の学習事業
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神戸山手短期大学
キャリア・コミュニケーション学科

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学外講師特別講義<第6回−森重喜三雄氏(ホテル・舞子ビラ神戸代表取締役社長)>

 「ブライダルビジネスの現場から」

「魅力創出」(アトラクティブブライダル)部門
12月17日(月)の特別講義は、ホテル・舞子ビラ神戸代表取締役社長の森重喜三雄氏から、「ブライダルビジネスの現場から」と題して、お話をお聞きしました。ブライダル企業で働くということのみならず、ホテルとブライダルの産業的なつながりを過去のデータや、現在進行中の企画なども交えてお話していただきました。

■ 講義概略

【ホテル舞子ビラ神戸について】
明石海峡大橋の袂、瀬戸内海を臨む「舞子ビラ神戸」は、有栖川宮ご別邸があった場所にあります。現在の形になったのは平成10年9月です。舞子ビラ神戸は、ホテル総売上高ベスト300(『週刊ホテルレストラン』調べ)において、近年、上位を維持し続けている関西屈指のホテルです。その売り上げの中でも、宴会と婚礼の売り上げでは全国30位以内に位置し、近畿エリアのホテル業界では、2005年度の婚礼件数で第4位の活躍を見せています。

【ウェディングマーケットの現状】
近年の婚礼組数は少子化に伴い減少傾向にあります。しかし、その一方で、ウェディングビジネスの市場が2兆円規模で展開されていることも注目すべき点です。神戸における結婚式の施設は、生田神社、神戸北野教会をはじめ数多く存在しますが、最近の動向は、邸宅ウェディングにあります。年間合計3000組ものカップルが式を行います。そうした流行の変化に伴って、阪神間のホテルウェディングは減少傾向にあり、やや苦戦しているというのが、現状です。

ウェディングマーケットの現状を
説明する森重氏

【ホテルにおけるブライダル】
ホテルの売り上げ構成において日本と海外を比較した場合、日本のホテルは宴会が全体の40%を占め、特に婚礼の売り上げが重要です。ホテルにとってブライダル事業のメリットは「キャッシュフロー(先払い現金収入)があること」「ベースとなる売り上げ確保」「先の予測の立てやすさ」「販売促進効果」「その他レストラン・バー・宿泊の稼働率の促進」「生涯の顧客を獲得できる」ことです。そのためのマーケティング・アプローチとして、「市場創造のマーケティング」「エリアマーケティング」「挙式を行わないカップルに結婚式の喚起」「海外からの誘致」の4点があげられます。とりわけ神戸に関しては、神戸の街をひとつの大きな式場として販売促進をするというアイデアがあります。

【神戸ウェディングのSWOT ANALYSIS】
森重氏はこのアイディアを“SWOT ANALYSIS”という手法で紹介してくださいました。“SWOT ANALYSIS”とは、
 ・Strength   自社の強み
 ・Weakness   自社の弱み
 ・Opportunity  自社ビジネスの可能性を広げる要因(機会)
 ・Threat     自社のビジネスを脅かす要因(脅威)
この4単語の頭文字をとってSWOTです。この分析を用いるならば、Strengthは中華、イタリアン、スウィーツなど、食が豊富なことがわかります。他方、Weaknessは取り組みがばらばらで統一性がないことです。Opportunityは神戸空港、海と山があるロケーション、神戸市の国内外への知名度の高さが上げられます。他方、Threatは横浜市もすでに同じアイディアを宣言していること、観光資源が点在していることが考えられます。森重氏は、このネガティヴな要素を改善するために、神戸でウェディングや観光の仕事に携わる人々が集まる「神戸ウェディング会議」に参加されています。10月7日に、本学がこの現代GP企画で参加した「キャナルガーデン・ウェディング」もこの神戸ウェディング会議によるものです。

「神戸空港ウェディング」の画像を
使いながら説明する様子
質疑応答の様子(森重氏と村上教授)

【神戸ウェディング会議】
神戸ウェディング会議は、2005年8月17日に正式に設立されました。同会議は過去に「神戸ウェディングフォーラム(2005/8/17)」「神戸ホテルウェディングウィーク(2006/4/29〜5/7)」「神戸空港ウェディング(2006/6/18)」「神戸ホテルウェディングマンス(2007/2/1〜2/28)」「キャナルガーデンウェディング(2007/10/7)」を行ってきました。こうした取り組みの特徴は、本来競合する企業とむしろ協働して、神戸ウェディングを盛り上げていくことにあります。つまり、従来とは逆の発想方法になります。


講義後に学生のレポートを見ると、充実した講義であったことがわかります。特に詳細なデータを提示し、精神論や経験談ではなく、具体的な活動指針と整理された可能性の束を示す森重氏の講義に、学生は感銘を受けていた様子でした。地域と学生が、同じアイディアを共有するための、善き知的基盤となれば幸いです。