地域・大学インタラクション型の学習事業
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神戸山手短期大学
キャリア・コミュニケーション学科

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神戸市中央区諏訪山町3-1
TEL:078-371-6184
FAX:078-371-4972


第6回「KOBEみなとの絵大賞」開催運営協力
〜「地域学」学外授業

「魅力調査」(マリンポートツーリズム)部門

 

日 時:

4月25日(土)

場 所:

神戸波止場町(メリケンパーク・中突堤)、ハーバーランド周辺

参 加:

「地域学」受講生13名

担 当:

村上和子(キャリア・コミュニケーション学科教授)


学外授業

【概略】 
 昨年に引き続き、本学キャリア・コミュニケーション学科は「第6回KOBEみなとの絵大賞〜写生大会」に、「地域学」の受講生有志13名が運営協力のスタッフとして参加しました。これは、神戸のみなとの風景を絵に描くことで、参加者にみなとに親しみ、みなと神戸の美しさを再発見することを目的に、NPO法人神戸グランドアンカーが設立以来平成16年から主催している文化催しです。国土交通省近畿地方整備局はじめ兵庫県、神戸市、県市教育委員会など12団体の後援と、多くの地元企業の協賛により開催されています。今や広く神戸市民に親しまれ、みなと神戸の初夏の風物詩のひとつに数えられています。毎回、2歳の幼児から80歳代半ばまでの幅広い年齢層の参加者約300人がクレパス、水彩、パステルなどお気に入りの画材を用いてみなと神戸の風景を描き、「みなとの絵大賞」「知事賞」「神戸市長賞」などの賞を目指します。6回目の今年からは2つの賞が増え、計14の賞が設けられ、参加者は写生会を楽しみにしてこられます。
 当日はあいにくの雨。参加者数も例年通りとはいきませんでしたが、雨天決行。参加者は受付開始の時間をまって次々に登録を済ませると、お気に入りのポイントを探して絵筆を握り始めました。学生たちは各自、運営スタッフとして「おもてなしの心」で、「行き届いた心地よい対応」をこころがけ、雨で画材をぬらさないなどの点にも気をつけながら、朝早くから、夕方近くまで登録の受付、作品の受け渡し、会場案内役などを、心を込めて真剣に行いました。

 また、催しの一環として組み込まれた「国土交通省神戸港湾事務所所有のエコ船<Dr.海洋>見学会」では、学生たちは「乗組員にインタビュー」をテーマにのぞみました。「エコ船」とは海をキレイにする、海の環境を守り育てるために活躍する船です。海に浮かんだゴミの多くは、雨が降って山やまちのゴミが川に流されたものです。その中には流木から家庭用のテレビまであり、すごい量になるのだそうです。
 学生たちはDr.海洋に乗船すると、まず船内のコンピューター操業の最新設備に目を見張り、海の環境を守るためにこうしたエコ船が活躍していたことや、その存在さえ知らなかったことに衝撃を覚えたようです。さらに、乗組員の方たちの丁寧な説明と受け応え、「誇りを持って仕事に向き合うプロとしての姿勢」に大変感動し、「海を美しく」保とうとするエコ船の取り組みに、非常に大きな関心を寄せていました。

 見学の後、屋外に設けられた運営本部の特設会場に戻り、次の運営作業を始めたときのことです。参加者用に設置していたチラシが突風にあおられ、舞い上がり飛び散っていったのですが、その瞬間学生たちはいっせいに「海が汚れる!」と叫びながら飛び出しました。その結果、見事に1枚のチラシも海に落とすことなく全部回収し、「あー、よかった」と、全員が安堵の表情を浮かべたのです。学生たちは自然に口をついて出た自分の叫び声と、瞬発的に行動したこれまでとは違う自分たちの姿に、驚きを隠しえませんでした。

【<Dr.海洋>見学会】
 Dr.海洋とは、国土交通省近畿地方整備局が発注し、株式会社アイ・エイチ・アイ・アムテックで建造した海洋環境船のこと。この船が神戸にやってきたのは、2007年3月のことです。神戸の港を基点に、大阪湾・播磨灘海域における海洋環境整備事業に従事している船です。
 船体には、清掃装置として、コンテナ昇降式ゴミ回収装置、多関節クレーン、粗大塵芥保持荷役装置を搭載しています。また、浮遊堰式油回収装置およびネットコンベア式油回収装置を搭載しています。それによって、低粘度から高粘度の流出油の回収作業への対応が可能となっています。
 船上で作業に従事している方の説明によると、海上のごみの約5割は自然のもの(流木など)であり、残りの5割が人の出したごみなのだそうです。さらには、海洋に流れた油をくみ上げたときに、一緒に吸い込んだ小さなごみが、パイプに詰まる可能性があるため、それを油の中に入って取り除くなどしているそうです。その他にも、赤潮や青潮の影響の問題など、多くのことに対応できる船であることの説明を受けました。

受付の様子 参加した学生たち

【考察】 
 雨風の中での屋外での催しは、晴天のときの何倍ものエネルギーが必要で、いろいろな苦労がありますが、その反面、気がつくこと、学ぶことが多いことも確かです。学生たちには、特にその点を肝に銘じ「置かれた環境の中で、晴天のときとはまた違った成果を、参加者にも自分たちにも出すこと」を、目標にして取り組みました。結果、学生たちは「やさしさのある」おもてなしを心がけて接客しましたが、逆に、「ありがとう」「がんばってね」の言葉を参加者や地域の人からもかけられ、緊張していた学生たちの初体験は、次第に充実感と感動に変わっていきました。
 各人が地域のキーマンたちの協力のもと、参加者とのコミュニケーションをはかりながら交流する中で、美しいみなとの魅力に触れ、ホスピタリティや笑顔の大切さを出合った多くの人から学ぶことができました。今回の「地域の中で学ぶ」体験学習は、まさに雨に鍛えられながら精神的充実感を得ることの出来た、実りあるものでした。
 後日、学生には「積極性」、また「ハキハキした受け応え」、「自信」、「明るさ」などの面で、プラスの変化が出てきているようです。