地域・大学インタラクション型の学習事業
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神戸山手短期大学
キャリア・コミュニケーション学科

〒650-0006
神戸市中央区諏訪山町3-1
TEL:078-371-6184
FAX:078-371-4972


集中講義「特別演習A」「ブライダル施設マップを作ろう」

「魅力調査」(マリンポートツーリズム)部門

日 時:

2009/8/3〜8/7(全5日) 2限〜4限

場 所:

神戸山手短期大学1409教室、神戸市中央区のブライダル施設

参加者:

集中講義「特別演習A」履修者19名中15名

担当者:

倉橋耕平(神戸山手短期大学非常勤講師)

集中講義内容

【概略】 
  現代GPのプログラムの一環として集中講義を行いました。本学がある神戸市中央区には非常に多くのブライダル施設があります。しかし、規模の小さい施設や衣裳店などに対する認知度は必ずしも高くありません。
そこで、地域活性化を目指す現代GPの「魅力調査」部門にてブライダル施設を取り上げたマップを作ることにしました。この集中講義では、中央区でフィールドワークや取材をし、集めた情報を1つのマップの上にレイアウトをしていきます。
教育・学習目標は、自分で考え、自分で作業目標を立て、自分の足で情報を集めて、自ら記事(文章)を書くことです。そして、この演習では、出来上がったマップをブライダル施設や観光の要所に配置してもらい、活性化に役立ててもらうことを目標設定としています。
ひとまず、この集中講義の期間内では、取材と記事と全体のレイアウトが完成するところまでを作業目標としました。
(※マップは編集段階で、印刷・配布はされていません。出来上がり予定は、10月25日です。最終作業は講師の倉橋が担当しています。進捗状況は、キャリア・コミュニケーション学科のブログに随時詳しく紹介しています→こちらをクリック

【考察・班分け・下調べ――初日】
 まず、何も説明せずに、各学生にA3用紙4枚とペン1本と75mm×75mmの正方形のポストイット30枚分くらいを手渡しました。そして、A3用紙の左端に、「マップ」「ブライダル」「施設」「おもしろ(地図に載せる付加要素)」と書かせて準備完了です。
 準備が完了した時点で、ゲームを開始しました。「制限時間は、2分。マップに必要な要素を思いつくだけ書いてください」と指示し、ポストイットに思いつくものを1つずつ記述していきます。それをテーマごとに繰り返しました。
 これは、「考察」行為の初歩的な作業を狙いとしています。書かれたポストイットを各用紙に綺麗に貼り、各テーマの用紙ごとに一度全員分を集めます。
 そこで、班分けをしました。A.構成チーム(マップの構成やデザインを考えます)、B.調査・取材チーム(実際に取材するチームです)、CもBに同じです。D.付加価値創造チーム(マップを読み物としておもしろくするための要素を考えたり、フィールドワークをもとに見つけるチームです)の4班に分けていきました。
 班を分けたら、再度先ほどの用紙を各班に分けました。そこで、再度新しいA3用紙を1枚ずつ渡し、貼られたポストイットを「近い要素」どうしにグループ分けしていきます。重複したポストイットは、1枚を残し、用紙からはずしていきます。つまり、思いついた要素を、整理していきます。
 BとC班においては、ブライダル施設以外に、ブーケを作れる装花店、ジュエリーショップ、古くから続く衣裳店、エステ、着付けのできる美容室、ブライダルの司会やプロデュースを行うオフィスなど、幅広い要素が集まりました。
 それを終えたあと、各班自分たちでその日のスケジュールと目標を決め、その日の進捗状況報告の時間までに戻ってくることにした。A班は、マップに必要な要素のまとめ、マップの大雑把なレイアウト、マップのタイトル、B, C班は結婚情報誌『ゼクシィ』やネットで取材先を選定したり、研修やインターンシップで行ったことの施設などをピックアップし、D班は、どのようなコンセプトでマップに付加価値をつけるのかを決定する、と目標を決めました。

【アポイントメント・取材・フィールドワーク――2日目、3日目】
 すべての班は、毎日教室に集まって、まず各班でその日の目標をたて、時間に沿ってスケジュールを書きました。それを黒板に貼り付け、自分たちの立てた目標と時間の管理をします。
 2日目。A班は、この日からAdobeのIllustratorを用いて、表紙と裏表紙を作成していくことにしました。表紙にはタイトル、イメージ写真などを配置するように決めました。出来上がったのがこのページ冒頭の画像のものです。裏表紙には、履修者全員の名前と各班のコメント、皆の写真(白黒)というように決めました。あとは、前日に決めたレイアウトをB,C班に伝え、取材件数と掲載件数の確認をしました。
 B,C班は、相談をして、B班が主にブライダルのソフトウェア(エステ、ジュエリー、ドレスショップなど)にアポイントをとったり、取材に行くことにし、C班は逆にハードウェア(ブライダル施設)を担当することに決めました。
 両班は、本学科の土井茂桂子講師に電話の応対を指導してもらいました。その後、前日に調べた70件ほどに名前掲載の許可と、取材のアポイントの電話を入れることにしました。最初は非常に戸惑っていましたが、徐々に電話での応対もうまくなり、その日のうちにリストアップした企業の7割近くに電話をかけることができました。
 その日のうちにB班は取材8件のアポイント、名前掲載7件を獲得しました。C班は取材5件のアポイント、名前掲載5件を得ました。
 D班は、テーマを「初デートからプロポーズまで」で、ターゲットは「婚活」を考えている人に絞り、カップルの交際ステップごとにおすすめスポット(逆に、「別れる」といわくつきのスポットには近寄らないように書くなどの案も)をマップに書くことに決めました。さっそく2日目から、夕日の海を撮影するために、フィールドワークに出かけました。

講義風景 紹介文章を考える

 3日目。A班は、慣れないIllustrator作業を駆使して、表紙と裏表紙の叩き台を完成させて、全員と議論する第一次版を作成。また、B, C班の集めてきたデータを管理することに決めました。また、印刷業者に電話でアポイントをとり、午後に作成プランを交渉し、最終日の正午ごろに見積もりをもらうことにしました。
 B, C班は、前日にアポイントを取った取材先に、各班二手ずつに分かれて向かうことにしました。それぞれ取材スケジュールを決め、取材向かいます。この日、取材をしたのは、2班合わせて、10件。ブライダル施設(ホテル、ゲストハウス、レストランウエディングなど)やブライダルをプロデュースするオフィスなどを中心に回りました。その店の「売り」やセールスポイントなど、取材する項目を事前に決め、取材に望みました。
 D班は、朝から前日に決めていたスケジュールである神戸布引のハーブ園に行き、神戸市内のデートコースを確認。ロープウェイからの眺め、ハーブ園の内部などを写真に記録しました。

【取材の残りと原稿の作成――4日目・5日目】
 4日目。A班は、前日に作った第一次版表紙を残りの3班のメンバーに見せ、どのようなデザインで統一するのかを話し合いました。そして、各班が集めてきた情報とその原稿から、全体のコンセプトをどのような方向性で編集するのかを、再度検討することにしました。
 B班とC班は、3日目までに訪問できなかったブライダル施設を回ることと、取材したところの紹介文章の原稿を作成することにしました。A班との話し合いにより、表紙・背表紙は「クールに」、中身は「思いっきりポップに」という方向性になったので、B,C班は、ポップで元気な原稿を作成することにしました。その際、このマップが企業の宣伝のためにあるのではなく、地域活性化の一助となるために設定されていることを意識し、「企業の人々とは全く違う発想・表現方法」に注意しました。あるホテルを一例としてあげると、
 
 どこもかしこもめっちゃいい匂いっ!チャペルは真っ白で乙女心にキュン!バージンロードにはあえて何も敷かれてません!なぜなのか…その答えは実際に見てのお楽しみっ★素敵なスタッフとこだわりの家具、一味違う音楽に癒される♪1日1組限定挙式♪ワンフロア貸切の完全オートクチュールウエディング☆ここは日本!?大コーフンの贅沢な一日はここにあり!!!!!!
 
 D班は、最後に北野地区の取材を行い、その後、原稿を書きはじめました。また、地図上に、そこがどんなスポットか一目でわかるように、「アイコン(例えば、告白する場所ならば、ハートのマーク)」を複数作成することにしました。そして、それに沿って、原稿を書いていくことにしました。

取材先、掲載先の選定 印刷業者さんと相談

 5日目。A班は昨日修正していた表紙と裏表紙が完成しました。カラーはダークブラウンに統一し、そこに薄クリーム色の文字を置いていくことしました。タイトルは、「KOBE W(edding) Miryoku Oshie MAP!?」としました。裏表紙には、最終日にみんなで集合写真をとってモノクロ写真で小さく入れることにしました。また、午後には、印刷屋さんに見積もりをいただき、マップにどれくらいの金額がかかるのかも判明しました。
 B,C班は、最後の最後に生田神社の取材に行き、大急ぎで紹介文章を執筆しました。また、A班と相談し、ページの配置、原稿の修正を行いました。その後、自分たちが集めたデータをすべて整理し、A班に手渡しました。
 D班も同じく原稿を完成させて、データをすべて整理し、A班に手渡しました。
 最後に、A班から、雑誌の「袋とじ」のように、マップ自体をステッカーで閉じたら、多くの人が手に取るだけでなく、読みたくなるのではないか、という提案がなされ、全員がそれに賛成しました。
 また、この日、この集中講義をはじめとする本学現代GPの活動を取材に、毎日新聞の神戸支局長が来校されました。

取材風景@ 取材風景A

【考察】
 講義開始前、多くの困難があるのではないか、と思われましたが、全日程を通し、大きな問題は生じませんでした。ご協力いただいた多くの取材先の方々にこの場を借りてお礼をいたします。
 さて、今回の集中講義の大きな収穫は、「トライ&エラー」を繰り返すことで、挑戦した課題に対峙することで、何らかのことを自分の技術できたことでした。アポイントメントの電話、取材、原稿の推敲、お礼文の書き方、領収書の扱い、パソコン操作など(個人差はありますが)、多くの点において、何らかの収穫があったように思います。
 また、この講義に関しては、絶対必要とされる指示以外、教員は具体的なアドヴァイスはほとんどしませんでした。逆に、多く語ったことは、「自分で考えて」「考えても分からなかったら聞いて」「各班で相談して、一番効率よくなる方法を探して」というものです。それについては、学生の自主性を引き出せたのではないか、と思われます。
 もう1つの収穫は、多くのコミュニケーションを作り出せたことです。各班での議論、他の班との議論はもちろんのことですが、地域社会、ブライダル産業、地元の印刷会社や新聞社などと接点を持つことができたことは、本学科の理念にも沿う出来事でした。
 あとは、完成を待つばかりです。完成した折には、このHPでお知らせいたします。